「御小言集」とは、一般用語で言うところのコラムや日記のような物だと解釈して頂きたい。
◆2012/3/08/04:30◆
ワンフェス会場で展示を御覧頂いた方はご承知と思いますが、今回の白色彗星ガトランティス帝国大艦隊展示は、
過去に初代組及びK2Mアイテムを購入して頂いた常連さんの完成品をお借りする事で、その偉容を再現する事が出来ました。
今回はその方々の完成品を御紹介致します。
最初の方は「アンジュエリー」さん。今回は写真の大戦艦、ナスカ他多数をお借りしました。
貴金属加工業を営む40代の男性。幼少時にはリモコン戦車、自動車時代を経て、現在は宇宙戦艦全般がターゲットということですが、
購入金額から見て相当なマニア(失礼!)でいらっしゃるのは間違いありません。
作風の方は極めて丁寧、緻密。必ず写真のような台を付けていらっしゃいます。
大戦艦のアンテナ類などには若干のオリジリナリティーも発揮されているようです。
ナスカの方も工作、塗装とも丁寧なのは言うまでもありませんが、艦載機まで丁寧に仕上げている方は初めてです。
駆逐艦は比較的小さいですが、本体のグラデーション塗装、複眼の発色、墨入れ、どれをとっても見事な仕上がり。
やはり普段手先を使う仕事の方は上手ですね。
潜宙艦はテストショットをお渡ししたにもかかわらず、綺麗に仕上げて下さいました。ある意味大変美しい塗装ですが、
これはアクセサリー関係のお仕事柄かビビット過ぎる気もしないでは...(笑)
おまけにガルマン戦闘空母の写真まで送って下さいました。これまた見事に艦載機が仕上げられています。
やや間延びしがちな船体もグラデーション塗装で締まった仕上がりに、長いキャリアは伊達ではないですね。
続いては自称「大清丸」さん、40代の「海を愛する漁師(実話)」だそうです。御存知、大和でお馴染み艦船プロの方です(笑)。
こちらも多数お借りしましたが、この前こちらも多数お貸ししましたし、痛み分けですな。
この逆光(笑)写真でも解る通り、私と同じ同型艦大好き人間、艦隊編成自己満足型ですね。
こういった狭いジャンルの中で楽しみ方まで似た人に出会うと本当に嬉しくなります!
ナスカには
「旧バージョンのキットを製作したのですが、特に問題もなく サクサク組み上がりました。こだわりぬいた形状に
製作意欲をかき立てられながら組み立てられるキットでした。新バージョンでは改善された 艦首の各支柱は、少し手こずりましたー。
唯一の難関であった艦首の支柱が、今や 苦もなく 綺麗に取り付けられるなんて 最高ですね。」
大戦艦には
「僕の製作した旧バージョンのキットは、新バージョンになる直前に購入したものでした。
わずかな時間で スラスラと組み上がる感じは、ナスカ以上でした。
唯一 ストレスを感じてしまったのは、大戦艦の特徴でもある あのフィンの下処理作業! 2隻同時製作だったので パーツは 2倍!
『誰か助けてー』って言ってましたねー。
新バージョンの大戦艦、拝見しましたが、副砲の形状改善や艦首付近のディテール追加等、かなり進化しており、びっくりしました!」
という本人コメントが添えられていました、ややお世辞感は(笑)ありますが有り難く頂戴致します。
最後は名誉ある初代組常連第1号!(笑)MURAKAMIさん。忘れもしない初めての大型キット「サラミス改」を出したキャラホビの第一回、
果たしてこのサラミス改の山は何個売れるのだろうか?と心配で震えていたところに、
「完売してないか心配で」と走って買いに来て下さったMURAKAMIさん。結果的にお客さん第一号でもあるわけですね。
その後も全てのイベントで真っ先に並んで下さっています。本当に有難うございます!
というわけで大恩人MURAKAMIさんの大戦艦です。なかなかに個性的な色になっています。
艦橋部などもいい写真を下さいました。実に写真が上手い!
こちらはナスカ。岩田トシオを彷彿とさせる色合い。インテイクの塗り分けもしっかり行っています。
だいたいこの前方下からのアングルというのは、最も艦船が美しく見えるカットだと思っているんですが、
このような写真を撮るとはさすがに...後部からのカットも実にアングルがよいですね、船好きな感じが滲み出ています。
苦労したであろうメインノズルの塗り分けもgoodです!
バルゼーの色合いは何と付属シールを貼ったメカコレとそっくり!岩田風パステル調(ゴメン、空気遠近法ね笑)なだけでなく、
ここまで微妙なグリーンを再現するとは!やはり高齢のファンは侮れません。
駆逐艦の方は艦橋部をここまで塗り分けてくれる人がいるとは正直思いませんでした。
ただここは本当にガラス窓なのか?モールドがあるだけではないのか?サイズ的にはまあ窓なんでしょうが、艦橋の内部設定がないし...
ということで、今回は常連の方々の完成品をご紹介致しました。快く高価(すいません!)で貴重な完成品を貸して下さった皆様、
本当に有難うございました!
皆さんも自慢の完成品画像がありましたら、簡単なプロフィールを添えて、トップページにも載っている下記のアドレスまでどしどしお送り下さい。
失礼なコメント(笑)付きで掲載させて頂きたく思います。
◆2012/2/14/02:00◆
皆様のおかげで大成功を収めたワンダーフェスティバル2012冬。
同様に多くの方々の協力で「宇宙戦艦ヤマト2、白色彗星帝国軍シリウス、プロキオン両方面連合艦隊展示」もまた大成功となりました。
「敵艦隊、戦艦8!空母12!小型艦多数!急速接近中!」といった台詞が聞こえてきそうな歴史に残る展示だったと自負しています。
快く完成品を貸与してくれた村上さん、安西さん、大木さん、たけ君のおかげです。
それぞれに個性豊かな仕様となっていた事も「いかにも連合艦隊」の風情があり大変良かったと思っています。
この「バルゼー主力戦闘艦隊」の方は、メダルーザが大人の事情で展示できませんでしたが、
大戦艦8と十分な陣容を誇っていたと思います。
「ゲルン航空基幹艦隊」の方は、なぜかバルゼー4(ヤマト2では確か3隻だったような笑)、ナスカ8という偉容!
艦隊編成で並べたいのが人情ってもんですが、なかなかこのクラスのキットをこれだけ揃えるのは難しい。
原型制作時、商品生産時、組立、運搬(もちろん購入という重要な協力も見逃せません!)と、
多くの方々の協力があったればこそ実現した初代永年の夢、本当に有難うございました!
◆2012/2/11/21:55◆
遂に明日!ワンダーフェスティバル当日となりました!
本日いっぱい、今さっき、ぎりぎりまで作業しておりました。それでも例年からすると随分ましな方と言えます(笑)
愛知からの大木、広島からの木原両氏に加え大阪からタケ君まで加わって(実は更に江古田から♀一人)の大ごちゃごちゃ...
パーツは無くなるわ、塗料はこぼれるわ、空山は間に合いそうにないわ、更に今年は防炎指定布問題もあって大わらわ。
今やっと新製品群が完成した次第です。
ナスカVer2はこの様に上下船体をそれぞれ組立、塗装も終えてから、組み合わせる事が出来ます。
支柱部分はただ組むだけでこのように勝手に揃ってくれるので実にストレスなく組めます。
組み合わせてもこのようにキチッと上面船体に合ってくれるという次第!実製作時間10時間くらいでしょう。
そうそう、デカールも大変グッドでした!
大戦艦Ver2の新ディテールはこんな感じです。これ以外の変更点は生産性の問題と記述してきましたが、実はどっこい!
組んでみて初めて解る!各パーツ精度が向上したため、実に容易に組み立てられました。
元々見かけより組みやすいキットでしたが、今回は記録更新!8時間足らずで完成!
艦橋周りや艦首のフィンが綺麗に抜けているため、無駄な仕上げ時間が大幅短縮!
更に各部のかみ合わせが格段に良くなっており、ダボ調整作業が大幅減!
結果として両キット共、非常〜に、お買い得なキットになっています。特にナスカは今回だけの大サービス価格!
是非よろしくお願い致します。それでは会場でお待ちしております!
◆2012/2/08/00:00◆
何と2月に入ってから、しかもイベントまで後1週間を切ってからやっと初めての写真が来るという
超プロッぷりを発揮しているイケメン空竜(笑)。可哀相なので一応解説を付けときましょう。
新作の暗黒星団帝国護衛艦。「新旅」から登場しているだけあって1番人気のアイテムですが、
艦首ディテールなどに結構謎も多い艦です。なぜこの艦だけネイビーブルーなのかも謎。
さてキットの方ですが、何とこれで8センチくらいなのです!ディテールテクは本当にさすがとしか言いようがない!
裏面まで念の入った造形ですし、艦橋部分など数十センチはありそうな緻密間と言えます。
ちなみにこのサイズでも、面倒な塗り分け部分はキチンと別パーツ化しているという秀作キットですな。
ところでこちらの主力戦艦もかなり小さいです。値段の事を考えると小さい事は必ずしも良い事ではないですが、
明らかに30センチクラスのディテールでしょう。実際には15センチとないコレクションサイズになっています。
昨今の住宅事情などを考慮すれば、このくらいのサイズでないと艦隊は組めないですから、個人的には大歓迎のシリーズですね。
そういえばナスカの甲板デカールが到着しました。
バルゼー付属のデカールと同一タイプで極めて発色(黒ですけどね笑)がよく、薄く、耐久性の高い優れものです。
個人的な印象では「カルトグラフに勝るとも劣らない」といった感じです。(当然ながら水転写デカールですからね)
昔は自作のアルプス製を付属していましたが、クォリティーの方はまあ何というか...でありました。
心機一転バルゼー以降はカーモデルのカスタムデカールでお馴染み、F'artefice(エッフェ・アルテフィーチェー)さんに発注している次第です。
◆2012/2/04/18:30◆
改良版ナスカの支柱について色々書いていますが、そのもとになったバルゼーの方はこういった感じです。
展示用に製作した完成見本では、上下の甲板をねじ止めにしてあります。
というのも、各支柱部分は接着すらしておらず、角状船体は完全に浮いている状態だからです。
この写真のように甲板部のダボ穴に、角状船体部分の支柱がはまっているだけで、上下船体で挟むことにより固定されています。
上下甲板の組立に若干の煩雑さはあるものの、大変組みやすいキットと言えると思います。
ちなみに展示見本はなんと2日間で製作されています。
さて、では改良版の大戦艦の方も少し見てみましょう。
主砲塔を過去に一度改良している関係で、どうしても見劣りする印象だった副砲をリニューアル。
スケジュールの関係で(笑)雑な仕上がりだった側面モールドも一新。
船体前方下面のモールドも設定通りに追加されました。
最大の改良部分である艦首パーツの分割は、残念ながら外見的にはマイナーチェンジに当たります。
ここは艦首フィンの取り付け穴を正確に再現するためのシリコン型保護を目的とした改良です。
ちなみにこれは過去販売品、白色彗星帝国駆逐艦。一応自慢がてら(笑)掲載してみました。
最後に、再販アイテムですが白色艦載機セットについても少し触れておきます。
重艦上攻撃機であるデスバテーターには当然ミサイル装備満載!ランディングギアも選択式で装備。
イーターUにももちろん選択式ランディングギアが搭載されています。
当然ながら3機ともコクピットパーツはクリアで再現されています。
実はコクピットクリアパーツにとどまらず、3機ともフルカラーレジンキットなのです。
比較的シンプルなキットですから、簡単な墨入れだけで完成させたい方はセットで組むのにも1日と掛からないのでは?
◆2012/2/01/1:30◆
改良版ナスカ、本当のところは経年劣化(僅かでも溶剤系接着剤を使用した箇所のヒケ等)と、
シリコン型の硬化熱による表面ダメージを修復するのに、かなりの労力を費やしてしまいました。
そのかわり全体を十分シャープに仕上げ直す事が出来、各モールドなどもついでに改良する事が出来ました。
前回説明した支柱以外の主な改良部分は、
艦橋部、ディテールと小翼取り付けシステム
別パーツ化されたミサイル砲塔を含む各砲塔形状
かねてより懸案だった、下部翼取り付けシステム
現在のところまだ複製サンプルが届いていないため、確認はしていませんが、
同様の改良を施した大戦艦のサンプルを見る限りではかなり良好な状態が期待できるでしょう。
◆2012/1/27/22:40◆
悠久の時を経てやっと開設した「御小言集」、記念すべき筈の第一話は再録になってしまい、
これこそ遺憾の念を禁じ得ぬといった風情ではありますが、よろしくお付き合いのほどを。
「初代のスクラッチはナスカを起源とする」説で前回終了したわけですが、発売に漕ぎ着けたとはいえ8年も前の事、
現在の目で見ると様々な部分で未熟さが目に付く作品と言えます。プロポーションこそ納得のいく出来ですが、
各部ディテールなど単純に技術的な部分から、組立難度に関わる構造、企画部分、さらには複製の精度、
型の耐久といった部分まで考慮されているかというと、いかにも「やっと形にした」感が滲み出ています。
写真の支柱部分など最たる物と言えるでしょう。
他人事であれば「微笑ましい」と言えなくもありませんが、私事ではそうも言っていられません。
さすがに基本構造から改良する事は出来ませんでしたが、最大の問題であった支柱の取り付けや、若干のディテールに関しては、
今回改善を図る事が出来ました。前作バルゼーにも採用した支柱構造を取り入れ、更に工夫した新システムを採用することで、
大戦艦やバルゼーに迫る組み易さを実現できたと思っています。
◆2012/1/13/0:30◆
皆様、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
いきなりですが、昨年春の静岡ホビーショー喫宙線の会ブースにて、大木清太郎氏の企画(&自身製作のメダルーザ他出展)による、
白色彗星艦隊大展示が行われました。1/1000スケールの大艦隊展示は、私自身をして大変な感銘を受ける大迫力でありました!
何しろ私がスクラッチを始めるきっかけになったのは三段空母とナスカ!放送当時キット化されていなかった三段空母と、
とても満足できる物ではなかったナスカ。
根っからの空母好きだった小学生の私をして、スクラッチをせずにはいられなかった事がお解り頂けるでしょうか!
もちろん当時の私にろくな技術があるわけもなく、紙で創り、粘土で創り、バルサで創り、
遂にはプラ板に手を出すまでさして時間は掛からなかったと記憶しています。そして8年前、遂に納得のいく104代目ナスカが完成し、
ワンフェスでの販売に漕ぎ着けたという、それはそれは思い入れのある艦なのです。
(続く)
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